【書評】考え方をシンプルにするための課題をこなせ！「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」

ジュリア・キャメロンの「ずっとやりたかったことを、やりなさい。」を読みました。

これは単純に言うと、「自分が本当にやりたいことをやるためにはどうすればいいか？」という考え方を落とし込むための本。

「シンプルに考える」ための課題本。

先日、「考え方はシンプルにするべき。そのために必要な質問は2つだけ」という趣旨の記事を書きました。
→本当に「自分のため」に生きてる？考え方もシンプルにしよう！という話

本書はそこにたどり着くためのワーク（課題）を、3ヶ月間かけてやってみよう！という、いわば実践型の本ですね。ちょっとスピリチュアル的な要素も含め、ワークの種類は様々でした。

でも、全体的に言ってることは先日わたしが書いた記事と共通しているなあ、と。

結局本当に自由に生きるために必要なことって、

・自分が何を好きなのか考える
・自分が何をしたいのか考える

ってことなんですよね。

本書ではアートとかアーティストって言葉で置き換えられていて、実際に取り上げられている例は映画監督とか俳優、脚本家に基づいたものが多い。
でも、本当はその「アート」とか「アーティスト」って狭義的な意味じゃなくて、もっと広義的な意味を持つものなのかなーと。

例えば、「会社の社長」なんかもアーティストの一種ですよね。「自分のアイディアを運用して、影響力を与え、且つ数字も生み出す」という行為がアート。手段が絵とか文章とかじゃないだけで。

もっと突き詰めれば、「経理」とかだってアーティストになりうるんだと思います。
「数字を管理することが本当にやりたいこと」とかなら。わたしは絶対無理なんで、そういう人が羨ましいですけどね…。

でも、いきなり考えるのは難しい。

いくら「自分が何を好きなのか考えろ！」「自分が何をしたいことを考えろ！」と突きつけられたところで、「でも、どう考えたらいいかわかんないし…」みたいになってしまうんですよね。わたしもその辺の打開策が欲しくてこの本を読んだ節があります。

考えをどんどん掘り下げていかないと、自分のことってわからないんですよ。常に表面的に生きてるなら尚更。「毎日与えられた仕事だけ淡々とこなしてる」っていう状態が続くとそうなります。わたしはそうなりましたね、仕事で…。

本書を読んで「自分が何を好きなのか考える」「自分が何をしたいのか考える」に至るのに必要だと思ったのは、

・自分を棚卸しして一度全部ぶちまけて空っぽにしてみること
・自分を愛すること（自尊心を高める）

の2点なんじゃないかな、と。

だって実際、自分のこと全部さらけ出してみたことってそんなになくないですか？
いわゆる「自分と向き合う」ってやつですけど。どうしたって自分の嫌な面とかと向き合うのって避けてしまいがちだし。

それに、「自分を愛する」っていうのもやらないと思います。「甘やかす」とは徹底的に違いますよ。「今日ストレス溜まったから爆買いしてやる！」とかとは違います。それは逆に自分を締め付ける行為。だって爆買いしても殆ど使うものってないですからね。人はそんなに物を管理できるほど優秀じゃないな、と持ち物を減らす過程で心底思いましたから。

でも本書では、それを徹底的にやれ！時間かけて！っていうのを、延々と説いてます。

例えば、

・自分を棚卸しして一度全部ぶちまけて空っぽにしてみること
【手段】
モーニング・ページ（朝起きたらノート3枚分、自分が思っていることを書き出す）
タイム・トラベル（自分が過去に嫌だったことをあげる）

・自分を愛すること
【手段】
アーティスト・デート（自分が気の向くままに好きなことをしてみる）
お気に入りのもののリストを作ってみる
自分が過去に言われて嬉しかったことをリストアップする

などなど。

ワークはもっと細分化してます。多分これ、1つ1つやってたら3ヶ月じゃ終わらないレベルだと思う…。

この本で有名なワークといったら「モーニング・ページ」ですよね。実践されてる方も結構見かけます。

「モーニング・ページ」は、言わば自分の棚卸しと同時に、ごみ出し的な要素もありますよね。自分の考えを見つめ直して、自分の嫌なところと向き合って、バーッと一回出して捨ててみちゃう。

そうすることで、新しい考えとか、自分がどうしたらいいかって道が見えてくるという。
1番手軽にできるっていう点も含め、凄く良くできたワークだなあと思う。

幸い、手元にノート類が有り余っているので、在庫処分的な意味合いも兼ねて、わたしもこの「モーニング・ページ」から着手していきたいなあと思っています。

他のものは3ヶ月という期間を定めないで、ちょくちょくやっていきたいところですね。