【書評】「幸せ」について改めて考える。「これだけで、幸せ 小川糸の少なく暮らす29ヶ条」
こんにちは、しろです。
以前も紹介した、小川糸さんの「これだけで、幸せ 小川糸の少なく暮らす29ヶ条」を読み直しています。
小川糸さんと言えば、今放送されているドラマ「ツバキ文具店」も話題ですね。こちらの本も読みましたけど、小川糸さんらしい暖かなお話だったな〜。特に鎌倉に住んでいた経験があるので、余計身に沁みたり。作中に出てくる文房具の中ではガラスペンが気になりました。
というのはさておき、「これだけで、幸せ 小川糸の少なく暮らす29ヶ条」の話に戻りますが。
端的に説明すると、小川糸さんの愛用品や暮らしについての心がけが書かれている本なんですが、シンプリストやミニマリストの方々にも通じるものがあるな〜と。
例えば、お気に入りのものを選んで徹底的に使う、とか。修理ができるものを選ぶ、とか。「使い倒す」ことについて比重を置いている本ですね。小川さんは服なども、穴が開いたりしたら繕って着られるそうです。わたしはそこまでできていませんが、カシミアのセーターなんかは是非冬に取り入れたいな…と思うところ。小川さんも本書で言及されていますが、定番品だったら多少値段が張っても流行に左右されない分使えますので、コストパフォーマンスが良い場合もあります。このあたりは、ミニマリストの方々でも取り入れられている方が多そうですね。
愛用品のほかにも、日常に取り入れられるちょっとしたヒントなんかも散りばめられています。
改めて思う「幸せに暮らす」とは?
「幸せ」の定義は人それぞれ。
例えば、コーヒーを飲む時間が幸せだとする。それは、「コーヒーを飲む時間」自体が最も大切なのか?「コーヒーの味」が最も大切なのか?もしかしたら、「カフェなどのおしゃれな空間で過ごす」ことが1番の幸せの要素という人もいるかもしれない。
そうやって1つの行為でも細分化していくと、自分が「何に」比重を置いているかがよくわかる。
わたしが思うに、その「比重を置いていることを思いっきりできている」ことが「幸せ」なんじゃないかな、と。
わたしは、外に出て美術品を見たりすることも、家でゆっくりと読書や映画を楽しむことも好き。その2つを細分化していくと、必ず共通点がある。それは「美しさを感じることが好き」ということ。
美術品の、ダイレクトに五感を刺激するような美しさも、流れるような心地よいリズムの文章はそれだけでも美しいと感じる。そうやって自分自身の「美しい」の器を満たしていくことが、わたしにとっての「幸せに暮らす」ということ。
最初に言った通り、幸せの定義は人それぞれ。自分なりの「幸せ」とゆっくり向き合えば、人生はもっと豊かなものになるんじゃないかなーと、この本を再読して改めて思いました。
読んだよ〜の一言で頑張れますので、よろしければ…!