Shimple.

やりたいようにやるために、できる限りシンプルに生きたい。

【書評】社会人必読の名著!「とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話」が凄い。

こんにちは、しろです。

 

シンプルライフを中心に書いているブログではありますが、(度々書いているように)わたしにとってあくまで「シンプルライフ」は「自分が(自分の思うような)自由を生きるため」の通過点。このブログで本質的に訴えたいことは「誰でも自由に生きることはできる(はずだ!)」ということです。

 

「自由に生きるため」に考えなくちゃいけないことがある。

 しかし、「自由に生きる」と言っても、数々の困難が待ち受けているのも事実。それをどう昇華していくか…というのを考えさせられたのが、今回取り上げる「とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話」です。

 

まじでコワかった。 

内容をざっくり紹介すると、新人漫画家がチャンスを掴んだと思いきや、出版業界の闇に揉まれまくるという話です。(本当に物凄くざっくり)

 

もうちょっと具体的に説明すると、「(元会社員としては)会社員的にどうよ!?」と思う人物が担当者についた結果、ありえない無理難題を押し付けられ(リアルタイムでは知らなかったのですが、「色紙を1,600枚無償で書かされる」(※読み進めていくとわかるのですが、実際はもっと多く書かれていたようです。総合計数にして1,700枚超くらい)という事件が起こっていたようです)、我慢の限界に達した著者はツイッターで数々の騒動を暴露。それがまた更にこじれにこじれて波乱の展開を呼ぶ…という感じです。

 

1〜3章はこちらで試し読みできますが、これだけでも十分胃がキリキリ痛む内容なので、メンタルが強靭な時に読むことをおすすめします。わたしは労働でメンタルやられてる真っ最中なので(実は同じような目に遭ってる。ここまでひどくないけど…)、途中で「ウッ…」となりました。

 

とある新人漫画家に、本当に起こったコワイ話 | 飛鳥新社

 

 しかしこれ、実名上げまくっててすごいです。大手出版社の名前とかバンバン出てきます。大丈夫か…。

 

この作者さん、客観的に見て物凄い能力をお持ちだと思います。会社員として働いたり起業したり放浪してみたりニートしてみたり、兼業で漫画家してみたり…。だからこそ冷静な対処ができるスキルを持ち、覚悟を持って「戦おう!」という状態にまで持ち込めたのかなと思います。

 

自由に生きるには勇気が必要。

この本を読んで思ったのは、「『自由に生きる』ためにも、勇気がいる」ということ。自由に生きていくといっても、ある程度の困難はあります(ここまでの困難は非常に珍しいけど)。わたしも(細々ながら)お仕事をいただきつつフリーでやっていってるのですが、「え、前言ってた話とちゃうやん!」ということは度々起こりますし(1件だけで4〜5回生じたりしてるよ!)、そのたびにうんざりしています。

 

(ちなみに会社員時代も、この作品で出てくるボーノ氏(※大手出版社の担当編集者)みたいな人と仕事で関わったことがあります。だからもしかしたら、フリーだとか会社員だとかはあまり関係ないかもしれない。ただ、会社員時代のわたしは幸い上司や同僚に恵まれていたので「あとは俺に任せな!」的な人が多くてだいぶ救われてた。でもフリーだと丸投げできないので自分でなんとかしないといけない…というのは割と大変かも)

 

しかし、ここで流されてしまっては無意味というか本末転倒というか。ちゃんと「どうするべきか?」と考えて立ち向かっていかないといけない。自由に生きる(やりたいことを仕事にする)には『(何が起こっても真正面から立ち向かう)覚悟』=『勇気』がより重要になってくるのかな、と。

 

ここまでえらそうに書いてきましたが、正直に言うとわたしは全然立ち向かえてるとは言えないなー(ついホイホイ相手の条件を飲んだりしてるし)。この本を読んでそこを反省させられました。自由に生きるためには、「自分はこの仕事を誇りを持ってやってるんだ!!!!」という明確な意志も必要なのかも。そういう意志さえあれば、自ずと勇気(覚悟)も生まれてきますよね。

 

しかし、漫画業界の常識(?)が怖すぎる…。「契約書はありません!信頼関係が全てです!」って…。そりゃ「フリーランスは自衛しろ」ったって無理な話だわ…。もちろん自衛は大事だけど、そもそもの(その『自衛』をするための)「働くとは?」みたいなところからして根本的にアレなんだもんなあ…。漫画業界だけじゃないかもしれないけど。

 

ほかにこの本で学べたこと。

この本は一貫して「漫画=読者のためにある」というのが定義されてるのも個人的にはよかったですね。1コマ1コマから作者さんの読者に対する愛情が見てとれる。常にエンドユーザーを意識している方なんだなあと思いました。

 

本来仕事とは得てしてそういうものだと思う。受け取り手がいるから仕事は成り立つ。だから頑張れる(頑張ろうと思える)。わたしもそういう気持ちで取り組もう、と改めて思えたのも嬉しい発見でした。

 

社会人必読の名著。

この漫画は、作者さんが新人漫画家さんということで、全体像は「漫画界に警鐘を鳴らす」という感じですが、ありとあらゆる仕事に対して考え方が応用できそうです。社会人の人は必読と言っても過言ではない1冊だと思います。学ぶべき箇所、自分の反省すべき部分、色々見えてきますよ。

 

(あまりの辛さに)賛否両論巻き起こりそうな本書ですが、個人的には「この本を読んで(しんどいけど)よかった!!!!!」と心から思っています。フリーで仕事している人も、ベテラン会社員の人も、新入社員の人も「働くとはなんぞや?」と考えられる名著だと思います。

 

あとものすごく個人的な話なんですが…。この作者さんのこの本を出される前の作品を少し読んだことがあって(ちょっと記憶が曖昧なんですが、pixivか何かで公開されてたのを読んだのかな?)、それが面白かった記憶があります。なので、これからもガンガン良い作品生み出してほしいなーと期待してます。それに、辛い体験をここまでの形に出来る能力があるというのもすごいなと思いますしね!元々そちら方面の才能が突出してる方なんだろうなあ。そういう才能が埋もれてしまうの、個人的にはすごく勿体無い…。これを機に色々な人に知ってほしい漫画家さんだ…と密かに思っています。

  

読んだよ〜の一言で頑張れますので、よろしければ…!

 

 

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